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『ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE』(ルパンさんせい ヴァーサス めいたんていコナン ザ・ムービー)は2013年12月7日に公開された日本のアニメ映画で、モンキー・パンチ原作の『ルパン三世』(以降『ルパン』)と青山剛昌原作の『名探偵コナン』(以降『コナン』)のクロスオーバー作品である。上映時間は107分。興行収入は42億6,000万円〔。 本作は下記に記した複数の周年記念映画でもある。 * 日本テレビ開局60周年(『ルパン』を製作・放送し続けてきた局) * 読売テレビ開局55周年(『コナン』を製作・放送し続けてきた局。ルパンTVアニメ1stシリーズ・3rdシリーズを製作・放送した局でもある) * トムス・エンタテインメントアニメ制作50周年(両作品のアニメを前身である東京ムービーから一貫して制作し続けてきた企業) * 『ルパン三世』連載45周年 * 『名探偵コナン』連載20周年記念 第37回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞受賞作品。 == 概要 == === 沿革 === 2009年3月27日に放送されたテレビスペシャル『ルパン三世VS名探偵コナン』(以降「前作」)が好評だったことを受け、企画された。前作の続編となっており、リンクしている部分もある。 『ルパン』としては、1996年に上映された第6作『ルパン三世 DEAD OR ALIVE』以来17年半ぶりの新作映画であるとともに、2011年に石川五ェ門・峰不二子・銭形警部の各声優陣が一新されてから初の映画でもある。『コナン』の方も、2009年に毛利小五郎の声優が変更されており、両作共に一部のキャストを一新してから初の共演となる。また、本作を『コナン』の劇場版作品として数えると、年に2本公開されたのは初のことである。 監督は前作から引き続き亀垣一が担当。一部を除き、全パートの絵コンテも担当している。 前作に引き続き、本作の脚本を担当した前川淳は、文化放送・超!A&G+によるインターネットラジオ番組『諏訪道彦のスワラジ』にゲストとして登場した際、本作の脚本の執筆は1年掛けて2012年10月に完了させたことを明かした。 本作では、『コナン』の原作者である青山剛昌が積極的に制作に参加している。青山は、アイデア提供や演出、一部の絵コンテも担当し、モンキー・パンチによる原作『ルパン』のハードボイルドな雰囲気が少しでも出るよう工夫したという。 音楽は『ルパン』のTVアニメ2ndシリーズ放送開始から現在まで『ルパン』音楽を制作・担当し続けている大野雄二による55曲、『コナン』のTVアニメ放送開始から現在まで『コナン』音楽を制作・担当し続けている大野克夫による47曲の全102曲であり、全曲とも新規書き下ろしである。 前作では安定したストーリーを目指した脚本づくりもあり、『ルパン』の世界観に『コナン』の人物が登場するという趣向で『コナン』の人物が絞られ、あまり登場しなかったが、本作では『コナン』の世界観に『ルパン』の人物が登場するという前作と逆転した趣向と劇場版ならではの豪華さを追求し、前作では未登場だった少年探偵団や怪盗キッド(黒羽快斗)、警察関係者など『コナン』劇場版のレギュラー陣が数多く登場する。劇場版『コナン』への登場自体が初のキャラクターも多く、第10作『探偵たちの鎮魂歌』に顔だけ登場した宮本由美と、本作公開当時におけるアニメ初登場から日の浅い三池苗子が共に初登場したほか、FBI捜査官のジョディ・スターリングとジェイムズ・ブラックが、翌年公開の第18作『異次元の狙撃手』に先駆けて初登場した〔なお、ジェイムズ・ブラックの声を担当していた家弓家正が2014年9月30日に死去したため、家弓が演じるジェイムズが登場する映画は本作と『異次元の狙撃手』のみである。ちなみに、家弓はルパンには第1シリーズ13話(「タイムマシンに気をつけろ!」の魔毛狂介)と第2シリーズ75話(「不二子に花嫁衣装はにあわない」のウィリアム・ハフナー)に出演しており、本作が34年ぶり3回目の出演となった。〕。なお、多くのプレスシートや劇場に設置された立て看板には「工藤新一:山口勝平」との表記があるが、新一はオープニング映像やコナンが思案しながら歩くシーンにシルエットで登場するのみであり、本作で山口が新一に声を当てるシーンは存在しない。これは『コナン』史上初めてのことであり、山口はキッドの声優のみを務めた。さらに『ルパン』からも、過去作品に登場した一部のゲストキャラクターがモブキャラとして登場していた〔登場していたのは『ルパン三世 (TV第1シリーズ)』第5話「十三代五ェ門登場」に登場した百地三太夫(五ェ門が変装した若護茂英心として)、『ルパン三世 (TV第2シリーズ)』第72話「スケートボード殺人事件」に登場した刑事コロンボの息子ボロンコ(ベルツリータワーで発砲した次元に対して女性スタッフが身を隠しながら事情を聴いている際、一緒に身を隠している客の1人)、『ルパン三世 バビロンの黄金伝説』のロゼッタ(商店街でルパンが買い物カートに乗せていた老婆)、『ルパン三世 くたばれ!ノストラダムス』のジュリアと『ルパン三世 霧のエリューシヴ』の魔毛狂介(ルパンの顔マスクを付けた犬に懐かれている警察官を、公園のベンチに座って見ていた少女と男性)、『ルパン三世 the Last Job』の神楽坂飛鳥(エミリオのライブ前日にスタジアムで実況していた女性レポーター)である。〕。 オープニングの『ルパン』側登場人物紹介は、同作のパイロット版をリメイクしたものとなっている一方、『コナン』側の人物紹介は、同作のアニメ第1話などの初期エピソードの重要シーンを本作のために新たに描き起こしたものになっている。ルパンの台詞には第11作『紺碧の棺』と似た台詞が見られる〔「遊園地に遊びに行った時」など。〕。 また本編の台詞回しや一部シーンでは、『ルパン』のTV第1シリーズを意識した演出も見られる。 2013年4月20日に『名探偵コナン 絶海の探偵』の本編上映終了後、劇場版『コナン』の次作の特報とともに10秒程度のルパンとコナンのスペシャル映像が流れ、本作の公開が舞台挨拶で正式に発表された。翌日の『コナン』のテレビアニメ放送時にもスペシャル映像が公開された。 2013年6月29日・30日には次世代ワールドホビーフェア'13 Summerの少年サンデーブースにおいて、特報第1弾が先行公開された。 2013年8月から特報第1弾の劇場公開・テレビ放映、特製VS(ヴァーサス)クリアファイルの特典付き前売り券第1弾の先着10万名限定販売、特製うちわやチラシの配布、ルパン三世のコスチュームを身に着けた江戸川コナンの劇場訪問やテレビ出演など、公開に先駆けて早い段階から積極的な宣伝活動が行われた。 2013年9月8日には、京都国際マンガ・アニメフェア2013の日本テレビブースにおいて、『ルパン』担当である中谷敏夫と『コナン』担当の諏訪道彦の両プロデューサーによる本作のトークイベントが行われた。 2013年9月17日にはゲスト声優が発表され、本作オリジナルの登場人物であるアラン・スミシー役に『ルパン』世代代表として俳優の内野聖陽、クラウディア役に『コナン』世代代表として女優の夏菜がそれぞれ起用された。また、同日には日本テレビ系列の情報バラエティ番組『ZIP!』とニュース番組『news every.』でゲスト声優へのインタビューが放送されたほか、20日にはシネマトゥデイにより予告編が先行公開された。そして、21日にはYouTube・東宝公式チャンネルにて特報第1弾・特報第2弾・予告編が公開され、本作の公式サイトのリニューアルも行われた。なお、こちらの予告編では特典付き前売り券第1弾・第2弾の告知もされている。 2013年10月12日から、特典付き前売り券第2弾である「ルパンからの秘密のメッセージ入り・奇跡のコラボファイル」付き前売り券が先着5万名限定で販売された。さらに同日から、『大泥棒vs名探偵!お宝奪還ナゾトキキャンペーン』が開催された。ルパンから出題された5つの謎解きを行い、本作の限定アイテムを抽選で入手するというもので、キャンペーン期間は2014年1月5日18時までとなっていた。 2013年10月以降は企業とのタイアップ・キャンペーンが数多く行われ、エクソンモービルグループのセルフサービスステーションであるエクスプレス、明治の冷凍食品、森永乳業のプリン、シダックス・コミュニティーのカラオケレストラン、第一屋製パン、セブン-イレブンにて、それぞれで開催された。また、セブン-イレブンとのキャンペーン・タイアップでは新規アニメーションを起用したテレビCMが制作・放送された。 2013年11月7日にはゲスト声優の第2弾が発表され、本作オリジナルの登場人物として、ルパンと因縁のある殺し屋であるキング役に『名探偵コナン 11人目のストライカー』以来2度目のアニメ映画出演となる三浦知良が起用されることが明らかとなった。また、同日には99RadioServiceと本作オリジナル登場人物のエミリオ・バレッティ役である入野自由による劇中歌『wonderland』の制作および本作への提供が発表された。 2013年11月14日には本作の完成披露試写会が行われた。『ルパン』・『コナン』両作のメインキャスト、本作のゲスト声優である内野聖陽と夏菜が登壇し、日本テレビアナウンサーの桝太一の司会による舞台挨拶を行った。また、『ルパン』原作者のモンキー・パンチと『コナン』原作者の青山剛昌も登壇した。 2013年11月15日にはNNSのアナウンサー9名(桝太一、徳島えりか、松原江里佳、鈴木沙喜代、秋元啓二、佐藤和輝、川田裕美、森拓磨、財津ひろみ)の出演が発表され、公式サイトの更新が行われた。 2013年12月からはテレビ初公開である本作の本編映像を使用したテレビCM「アクション篇」・「コメディ篇」が放送された。また、同年12月5日からは本作の公開記念特番『奇跡の対決SP』が日本テレビ系列各局で放送された。また、12月31日に放送された『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!! 大晦日年越しSP 絶対に笑ってはいけない地球防衛軍24時』の放送時には同番組のレギュラー陣同様、コナンにルパンが「アウト」を宣告されてしまうというCMが放送された。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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